美的洗濯物干し・専業主婦になって気付いたこと

立場が変わる、生活環境が変わるというのは人に大きな影響をもたらします。
専業主婦に限らず、フルタイムの外仕事であっても、職場が変われば人間関係も変わり、仕事のやりがいだけでなく、居心地の良さなども手伝って、その人の性格まで変わってしまうように見える事もよくあります。

私は現在、専業主婦ですが、その生活の中で気付いたことの一つに、洗濯物を干すのはやっつけ仕事ではなく、短時間のアートだというのがあります。
大袈裟に感じる人が大多数ではないでしょうか。
私自身もこの生活になる前までは、日々の衣類の洗濯はやっつけ仕事中のやっつけ仕事でした。
まさか、そのやっつけ仕事の最中の日々消化されていく限定された時間をより美しくしようなどと、夢にも思っていませんでした。

洗濯物を美しく干す、というのは具体的には、形の似ている物をより近い色の順にハンガーやピンチに挟み、干すというものです。
気が向くと、形の同じもの同士を集めるのではなく、わざと異なった形状のものを互い違いに干したり、という事もします。
根が大雑把なので、取り込む時にはバサバサとかごに入れるか、量の少ない時にはかかっているところから直接もぎ取るようにして一枚一枚畳んだりもします。
その為、種類別にまとまって干されている必要はありません。

これは、人に見せる為ではありません。
洗濯物を通行人に見える位置に干していないという事もあるのですが、自分の楽しみとして、自己満足、それも日々消えてゆく限定された時間の為にしている事です。
同じ集中して作業をするのなら、パズルを解くように、ゲームをするように作業をする方が楽しいのです。

こうなると、洗濯物干しは最早やっつけ仕事ではなく、一つのゲームになります。
モバイルゲームと同じです。
電車の中での時間潰しであったりもするゲームのような事を、専業主婦はその代表的な仕事の一つとしてすることが出来る訳です。

専業主婦の日々の作業は、実績として残るようなものではありません。
でも、私たちは常に“今”という瞬間にしかいないのですから、たとえ消えてゆくものであってもその“今”が楽しくなったというのは、素晴らしい変化です。

大袈裟に思われてしまうかも知れませんが、個人的には大きな収穫です。