無理をするよりも勇気を振り絞った方がいい

20161207b
初めて自覚したのは21歳頃だったと思います。
自覚する前と後ではっきりと覚えているのは、電車内の椅子に座るときに前だったら人と人の間に座れたのが自覚した後ではそれができなくなっていたのです。気づいたときには男性恐怖症になっていました。

私の場合はとくに電車やバスがダメで、ひどいときにはパニックを起こします。
常に音楽プレーヤーで音楽を聴いて外の音をシャットアウトしなければ安心して乗り物に乗ることができませんでした。
自分的には辛かったのですが、発症当時は誰にも言うことができませんでした。
友人や家族に対しても、本音で語り合うということをしてこなかったので、切り出すことができなかったのです。
それでも最初のうちはあまり大げさには捉えていませんでした。
このくらいのことなら誰にでもあるだろうと思ってしまったのです。

それは何年経っても変わることがありませんでした。
むしろ、症状はひどくなっていったような気がします。
精神科を受診することも考えましたが、内科などとは違って精神科や心療内科はやはり敷居が高くてなかなか本気で受診する気になれず、薬を飲んでも気持ちなんて変わらないと決めつけて結局受診することはなかったのです。

状況が変わったのは発症してから5年以上経ってからです。
仕事の内容も変わり、職場の担当者を任せてもらえることになりました。
ミーティングや打ち合わせなどにも出席するようになり、今までとは違った毎日についていくのがやっとという状態です。
他の担当者や会議などではやはりどうしても男性の割合が高くなってしまって、仕事とは別に気持ちがついていかないことも増えました。
初めて参加した会議では密集した場所に10人くらいが集まり女性は私を含めて2人しかおらず、思った以上にその状況下が自分には辛くて立ち会議だったのですが倒れる1歩手前のようになってしまって頭が真っ白になったのを覚えています。
とても辛かったけどこんな理由で会議を免除してもらうのもどうかと思い、なんとか自分なりに模索してその会議に臨んでいました。
担当者になって半年ほど過ぎたときです。
上司から職長教育に出席するように言われました。
この教育に出席できることを楽しみにしていた反面、参加者の9割くらいが男性ということを知り不安がピークに達してしまいました。
知り合いが1人も居ない中でパニックを起こしても助けを求められないと思うと怖くなり、ようやく精神科へ行ってしっかりと治す決断をすることができたのです。

結果は、不安障害と軽度のパニック障害だと言われました。
診断してもらい、今までモヤモヤしていたものが少しだけ晴れたような気がします。
とは言え、ここからが本当の戦いです。
何年も放置していたものがそう簡単に治るわけがないのです。
先生にも気長にやっていこうと言われました。
治るのに何年かかるかわからないけれど、この1歩は自分にとってはとても大きなものです。
そして、もうひとつの変化としては親が理解を示してくれたことです。
母にしか話してきませんでしたが、精神科へ行く前までは絶対に認めてはくれませんでした。
相談してもわかってもらえないことをわかっているはずなのにそれでも相談して、いつも悲しい結果で終わっていたのです。
でも自分の意思で精神科へ行くことを決め、行く日も決めてからそのことを母に話しました。
今ではようやくわかってくれるようになって、周りに理解してくれる人が居るのと居ないのとではこんなにも違うのかと驚いています。

今は少量の薬と2週間に1度のペースで通院しています。
通院を始めて1ヶ月くらいなのでまだ根本的なものは変わっていないけれど、精神科に行く前よりも気持ちが軽くなってあまりネガティブに考えないようになりました。
こんなに穏やかな日々が続くことも珍しいので、本当に行ってよかったと思います。
世の中には私と同じように行きたくてもなかなか行く勇気が持てない人がたくさんいると思います。
でも勇気を持って行ってみると少しずつですがちゃんと変われるので、そういう人たちにも穏やかな日々を過ごしてほしいと思います。